2026.01.16
不動産売買
『自社所有の事務所・倉庫などの“法定点検”が放置される理由と危険性』
<企業不動産戦略(CRE戦略)特集>4
こちらは、自社所有の不動産(事務所・倉庫・工場など)を担当する「企業総務責任者」におすすめの記事です。
『自社所有の事務所・倉庫などの“法定点検”が放置される理由と危険性』
― 気づかぬうちに企業リスクを膨らませていないか ―
企業が自社で所有している事務所や倉庫、工場などの不動産。
日々の業務では当たり前のように使われているこれらの建物ですが、法定点検が十分に行われていない、あるいは形骸化しているケースは決して珍しくありません。
「点検は業者に任せているから大丈夫」
「これまで問題が起きたことはない」
そう考えている間に、企業として看過できないリスクが静かに積み上がっていることもあります。
この記事では、なぜ法定点検が放置されがちなのか、その結果どのような危険があるのか、そして企業としてどう対処すべきかを解説します。
目次
1.なぜ法定点検が放置されるのか
2.法定点検を放置すると起きる「リスク」
3.企業として、どう対処すればよいのか
4.まとめ
柴総合計画では初回無料相談を行っています

1.なぜ法定点検が放置されるのか
① 総務・管理部門に不動産の専門知識がない
多くの企業では、不動産管理は総務部や管理部門の業務の一部として扱われています。
しかし、これらの部署の担当者が、建築基準法や設備点検に関する専門知識を十分に持っているケースは多くありません。
その結果、
・どの点検が法定で義務付けられているのか分からない
・点検結果の重要性を判断できない
・指摘事項の重さが理解できない
といった状態に陥りやすくなります。
「よく分からないから業者に任せる」という判断が、放置の第一歩になるのです。
② すべてを業者任せにしてしまっている
法定点検自体は、専門業者に依頼することが一般的です。
問題は、その後です。
・点検は実施されているが、内容を確認していない
・指摘事項への対応判断も業者任せ
・是正が完了したかを把握していない
このように、管理責任まで丸投げしてしまうと、企業側では実態を把握できません。
しかし、法的な責任を負うのはあくまで建物所有者である企業です。
③ 管理報告書を正しく読まない、対処していない
点検後には必ず報告書が提出されます。
ところが、
・専門用語が多く、内容を読み込んでいない
・指摘事項を「すぐ問題ではない」と判断して放置
・社内で共有されず、担当者レベルで止まっている
といったケースも非常に多いのが実情です。
小さな指摘の積み重ねが、後に大きなリスクとして表面化します。
2.法定点検を放置すると起きる「リスク」
① 行政指導や是正命令
法定点検が未実施、または指摘事項を是正していない場合、行政から指導や是正命令を受ける可能性があります。
これは、突然の立ち入り検査や期限付きの是正要求など、事業運営に直接影響を及ぼすこともあります。
② 事故発生リスクと労災認定
点検指摘事項の放置が原因で事故が起きた場合は、不動産所有者としての責任が問われます。
・設備故障による負傷
・火災や感電事故
・転落事故
これらが「点検未実施・是正未対応」と結びつくと、オーナーとしての企業責任を求められる可能性が高くなります。
③ 企業としての社会的評価の失墜
事故や行政指導が公になると、企業の社会的信用は大きく損なわれます。
取引先や従業員、求職者から「安全管理ができていない会社」と見なされるリスクは無視できません。
さらに、将来的に不動産を売却する際には、管理状態の悪さが原因で、思いもよらない低評価を受ける可能性もあります。
3.企業として、どう対処すればよいのか
① 管理記録の整理と「見える化」
まず必要なのは、点検・管理記録を整理し、誰でも状況を把握できる状態にすることです。
・いつ、どの点検を行ったのか
・どんな指摘があったのか
・是正済みか、未対応か
これらを整理して一元化するだけでも、管理レベルは大きく向上します。
② 社内に不動産専門部署を設ける
不動産を重要な経営資産と捉えるのであれば、専門的に管理する部署や担当者の設置も有効な施策です。
・法定点検の管理
・管理業者への対応
・将来的な修繕計画の策定
をひとつの部署として受任させることで、属人的な管理体制から脱却できます。
③ 外部の専門家に委託する
社内で対応が難しい場合は、外部の専門家へ委託するのも一つの方法です。
この場合は単なる管理会社へ委託するのではなく、不動産管理を資産管理として捉えて、建築知識に精通した不動産会社を選ぶことが重要です。
・点検結果の妥当性判断
・指摘事項への対応方針提案
・中長期的なリスク管理
までサポートしてもらうことで、企業は本業に集中しながら不動産リスクを低減させることができます。
4.まとめ
法定点検は「面倒な義務」ではなく、企業の資産と人を守るための最低限の仕組みです。
放置してもすぐに問題が起きるとは限りません。
しかし、問題が起きたときには、「知らなかった」「業者に任せていた」では済まされません。
自社所有不動産を『経営資産として正しく管理できているか』。
この機会に、法定点検を含めた不動産管理体制の見直をしてみてはいかがでしょうか。
柴総合計画では、「企業不動産戦略(CRE戦略)」について初回無料相談を行っています。
企業にとって不動産は、単なる保有資産ではなく、事業活動を支える重要なインフラであり、経営戦略の一翼を担う存在です。
オフィスや工場、店舗、倉庫など、企業不動産(CRE: Corporate Real Estate)は多様な形で事業と密接に結びついています。
近年では、これらが適切に活用・管理されているかが、従来以上に厳しく問われるようになりました。
その背景には、法令順守の徹底や従業員の安全確保を重視する社会的要請の高まりがあります。
当社では、不動産の特性だけでなく、企業の業績や経営方針を踏まえて総合的な判断をし、最善の選択肢をご提案します。
そして、税理士や司法書士・弁護士など専門家との連携が必要な場合は、積極的に相談しながら最善策を検討して進めてまいります。
もし、「企業不動産戦略(CRE戦略)」について少しでも気になる点が有りましたら、ぜひ一度当社へご相談ください。
また当社では、税理士など専門士業からのご相談もお受けしております。
クライアントの「企業不動産戦略(CRE戦略)」について、気になる点がございましたら、ぜひ一度当社へお声掛けください。