2026.09.28
土地・空き家 活用
さまざまな確認申請 〈建築基準法〉
さまざまな確認申請 ~建築確認や完了検査は、建物だけではありません~
建築基準法というと、多くの方は「建物そのもの」に関する法律だと思われがちです。しかし実際には、建物だけではなく、その建物を安全に利用するための設備についても、建築確認や完了検査の対象となるものがあります。
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代表的なものが、エレベーターです。
マンションやオフィスビル、商業施設などで毎日何気なく利用しているエレベーターですが、万が一故障や事故が起きれば、人命に関わる重大な事故につながるおそれがあります。そのため、建築基準法では、建物本体だけではなく、エレベーターなどの「建築設備」についても厳しい基準が定められています。
例えば、新しくビルを建築する際には、建物の設計だけでなく、エレベーターの種類や大きさ、昇降路(シャフト)の構造、安全装置、防火対策なども設計図面に記載し、建築確認を受けます。
つまり、「建物は法律どおりでも、エレベーターは自由に設置してよい」ということではありません。建物とエレベーターは一体のものとして審査されるのです。
そして建物が完成すると、建物本体だけでなく、エレベーターも設計どおりに施工されているかを確認するため、完了検査が行われます。ここでは、安全装置が正常に作動するか、法令に適合した施工が行われているかなどが確認され、問題がなければ建物全体として検査済証が交付されます。
さらに、建築基準法の対象となる設備は、エレベーターだけではありません。
例えば、次のような設備も建築設備として扱われます。
- エレベーター
- エスカレーター
- 小荷物専用昇降機(ダムウェーター)
- 非常用照明設備
- 排煙設備
- 換気設備
- 給水設備や排水設備(一部)
- 非常用進入口や避難設備 など
これらはいずれも、火災や地震などの災害時に建物利用者の命を守る重要な設備です。そのため、建築基準法では設置方法や性能について細かな基準が定められており、建築確認や完了検査の対象となる場合があります。
また、建物が完成した後も安心というわけではありません。
特にエレベーターや建築設備は、年月の経過とともに部品が摩耗したり、性能が低下したりします。そのため、多くの建築設備には、建築基準法に基づく定期検査報告制度が設けられており、専門資格者による定期的な点検・検査を受け、その結果を特定行政庁へ報告することが義務付けられています。
つまり、安全性は「建てるときだけ」ではなく、「建てた後も維持すること」が法律で求められているのです。
このように、建築基準法は建物だけを規制する法律ではありません。建物を利用する人が安全・安心に暮らせるように、エレベーターをはじめとする建築設備まで含めて総合的に安全性を確保する法律なのです。
中古ビルや中古マンションを購入する際には、確認済証や検査済証だけでなく、エレベーターなどの設備について適切な検査や維持管理が行われているかを確認することも重要です。それが、建物の安全性や資産価値を正しく判断するための大切なポイントとなります。
